■ 第34回(2010.07.08):出版記念対談で橘・フクシマ・咲江会長から学んだ3つのこと
ビジネスコーチの橋場 剛です。
7月3日(土)に開催されました
『優れたリーダーに変わる たった1つの行動』の出版記念イベントに
ご参加くださった皆様、どうもありがとうございました。
※以下、書名を『優れたリーダー』と略称で示すことにします。
6月25日に『優れたリーダー』はアマゾンランキングの
リーダーシップ部門で第1位となりました
(アマゾンランキング全体では125位)。
拙著をお読みくださった皆様にこの場を借りて、心より御礼申し上げます。
数ある本の中から拙著を選んでくださり、
本当にどうもありがとうございました。
都合がつかず7月3日の出版記念イベントに
ご参加できなかった方々のために今回は、出版記念イベントから
私自身が講演者・対談者のフクシマ会長から学んだことについて
お伝えしたいと思います。
まず第1部の基調講演は、
「グローバルで通用する優れたリーダー」という切り口で
これまでにソニーや花王など名だたる企業の社外取締役を務められた
フクシマ会長ならではの視点から、日本人のリーダーシップに
警鐘が鳴らされた内容でした。
第2部の対談ではもっぱら、わたくし橋場がフクシマ会長に質問し、
フクシマ会長に回答していただくという形で進められ、
第1部の基調講演で触れられた「優れたリーダー」について、
フクシマ会長の考察が更に掘り下げられるものとなりました。
◆学び その1:
多様性への対応の必要性
今回のイベントでの最も重要なテーマの1つは
「優れたリーダーになるためには結局のところ何をすればいいか?」
という点でしたが、
フクシマ氏から提示された1つの方向性は
「多様性への対応」ということでした。
多様性(ダイバーシティ)の重要性が説かれるようになって久しいですが、
そもそも多様性とは何なのでしょうか?
「何についての」多様性なのでしょうか?
グローバルという視点で捉えれば
「国籍」「人種」「宗教」はそれをなす1つの要素ですが、
最も興味深かったのは、「コミュニケーションの多様性」
についてのフクシマ会長のシンプルな提言でした。それは、
・決めつけないこと
・ファクトベースの(=相手と共通に理解できる事実に基づいた)
対話をすること
・相手の立場に立つこと
「国籍」「人種」「宗教」など多様性が拡張すればするほど
上記の柔軟なコミュニケーションスタイルが重要となるということは、
周知の事実でもあり、当たり前のことではあるものの、
いざ実践となるとなかなか容易ではありません。
フクシマ会長はかつて花王の社外取締役を務められましたが、
花王の後藤卓也会長(当時)が、フクシマ会長に社外取締役としての
白羽の矢を立てた理由が実に興味深いものでした。
それは、後藤会長がフクシマ氏に社外取締役を依頼する際、
「女性」という単語は一言も出さず、あくまでも
<「消費者」の観点から社外取締役として新しい視点を提示してほしい>
とおっしゃったというエピソードです。
(※フクシマ氏は上場企業での日本人女性初の社外取締役を務められました)
「消費者の視点」というのはいまでこそ
当たり前の考え方かもしれませんが、
男女雇用機会均等法が改正されたのが1997年。
当時はまだ取締役が「女性」というだけで
クローズアップされていた時代です。
そのような時世において「女性」という個性には一切触れずに
敢えて「消費者」という視点を重視した多様性への対応は
ある意味で後藤氏の時代を先取りした意思決定だったのではないかと
私は思いました。
そして、社外取締役もビジネスコーチも、外部から新しい視点を提示し
経営幹部に対して「気づき」を与えるという意味においては
両者の果たすべき役割に共通点が少なくないということを
フクシマ会長のお話を伺って改めて認識しました。
◆学び その2:
周囲との究極の信頼関係構築法
「これからのリーダーには、周囲との信頼関係構築力が
求められると思いますが、
そのために必要なことは何でしょうか?」
私が投げかけたフクシマ会長へのこの質問に対する
答えは実に明快でした。それは、
1.リスペクト(人への敬意)があること
2.インテグリティ(誠実さ、高潔さ)
「根本的な部分でこの2つの要素がないと
相手との強い信頼関係を築くことはできない」
という世界で通用する数々の優れたエグゼクティブを発掘されてきた
実績をお持ちのフクシマ氏の言葉には強い説得力がありました。
例えば、いい情報だけなく、悪い情報も伝えること、
例えば、相手との期待値を一致させること、
例えば、相手の利益を考えていることを理解してもらうこと、
そして私が強く共感した言葉は
「自分に対しても相手に対しても正直であること」という言葉でした。
思わず背筋が伸びる思いがしました。
◆学び その3:
フクシマ会長が多くの一流企業から社外取締役を依頼される理由
最後に私が非常に興味を持ったのは、
なぜフクシマ会長にこれまで日本有数の企業数社から次々に社外取締役を
依頼されたのか、という点についてでした。
社外取締役というのは、企業の経営機能の一部であり、
外部からの新しい視点を提示し、経営改善に寄与しなければならない
大きな責任を持ったポジションです。
強い信頼を得られる人にしか依頼できないポジションです。
そのために必要なことは実に意外な言葉でした。
「自信」ではなく、「自信のなさ」という言葉でした。
自信がないけれど、まずはやってみる。
できるかどうかは、やってみないと分からない。
自信がないから、徹底的に準備をする。
自信がないから、徹底的に練習する。
コンサルタントとして自信を持つために
常にお客様の期待の一歩先をいくことを自分に課す。
フクシマ会長が好きな言葉、
「ローマは1日にしてならず」
をまさに実践されている方だと思いました。
今回のイベントのためにもきっちり準備をしてきてくださっていたことも
きっと多くの受講者を納得させていたように思いました。
最後に小さなエピソードを1つだけお伝えします。
今回の講演の直前に、私がフクシマ会長と30分程度の打合せを
行なった際、彼女はのどの調子が悪いことを
気にかけていらっしゃいました。
そして一言ポツリとおっしゃいました。
「私なりにリスク管理をしているんです」
とそこにはおもむろにバッグから飴玉を1つ取り出された
フクシマ会長の姿がありました・・・。
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後日、当日の様子を開催レポートとして弊社のWebページに
掲載いたします。
また、講演および対談の模様はオーディオブックとして発売予定です。
次回のメルマガでご案内できればと思っております。





