■ 第27回(2009.11.26):「世界級」のパッションを持て
ビジネスコーチの橋場 剛です。
先日、ビジネスコーチ社を設立する前に私が在籍していた
コンサルティング会社の同窓イベントに参加してきました。
私は1997年にこの会社に入社したのですが、
ちょうど同じ年にOB・OGのためのメーリングリストが作られ、
今回のイベントはメーリングリスト開設12周年を記念した
オフ会として開催されました。
このメーリングリストはいま日本でも最大級と言われており、
1,500名以上が登録されています。
そして今回のオフ会に参加したのは350名以上。
弁護士、政治家、起業家、経営者、歌手のほか、
現社長を含めた一部の現役社員も参加し
実に多彩な人たちが集まりました。
都内某所のホテルの宴会場が、350名の熱気で溢れていました。
一部のOBは南アフリカからスカイプで参加し、
さすがはグローバルファームだと感じる1シーンでした。
今回のオフ会は、単なる同窓会ではなく、
「お互いに学びを深めよう」という趣旨で、
懇親会の前に2時間にわたり以下の6つの分科会が開催されました。
■テーマ1: 起業家セッション
■テーマ2: リーダシップ
■テーマ3: これからのインターネット
■テーマ4: これからの時代を創るビジネスパーソンの要件
■テーマ5: 日本における社会企業の可能性
■テーマ6:子育て交流会(キッズスペース)
「子育て交流会」もきっちり準備されているところが、
さすがだと思いました。
私は仕事柄、テーマ2の「リーダーシップ」の分科会に
参加することにしました。
この分科会には6名の「リーダー」であるパネリストが参加しました。
1人は、私が在籍したコンサルティング会社の現在の社長さん、
1人は、126名の社員を率いるコンサルティング会社の社長さん、
1人は、年商30億円の会社の社長さん、
1人は、40名の弁護士を率いる、弁護士兼社長さん、
2人は、少人数のメンバーでコンサルティングを手掛ける社長さん、
です。
もちろん現役社長を除く5名は全員が卒業生(OB)です。
宴会場の大きなスクリーンに映る「リーダーシップ」に関する質問に
各パネリストが手元のスケッチブックに即興で考えたキーワードを書き込み、
1人のファシリテーターが、各パネリストに突っ込んだり、
参加者に振ったりする、というやり方で
パネルディスカッションは行われました。
2時間の間にいろいろな切り口でリーダーシップが語られたのですが、
中でも特に印象に残った質問・やりとりがありました。
それは
■新しいリーダーシップとは?
という質問に関するパネリストの回答とやり取りでした。
手元のスケッチブックに
■「世界級のパッション」
という言葉を書いた1人の社長さんがいました。
私の興味を惹いたのは、「世界級」という言葉です。
この社長さんはこのオフ会当日の朝まで
インドで開催された通信・ハイテク分野のカンファレンスに参加していたとのこと、
日本が世界からどう見られているかについて
実体験を交えて話をしてくれました。
この社長さんは仕事柄、世界中の多くの経営者と会う機会が多いそうですが、
「世界的に見ると、残念ながら日本の時代は終わっている」
という見方が少なくないそうです。
例えば、「ハイテク企業のブランディング」という側面1つをとっても
日本に比べると韓国の方がずっと進んでいます。
では一体、勢いのある国の企業は何が違うのか?
この社長さんは4つのキーワードを上げてくれました。
■ハングリー精神
■ロジックを前提にしたパッション(情熱)
■意思決定のスピード
■会社のブランド
実は、スケッチブックに「世界級のパッション」と書いた
この社長さんこそが、私が在籍していたコンサルティング会社の現社長さんでした。
ロジックがしっかりしたリーダーはいる、
強いパッションを持ったリーダーもいる、
けれども、しっかりしたロジックを前提として
強烈なパッションを持った日本人はまだまだ少ない、
私はこう解釈しました。
そしていよいよここからが本題なのですが、
現社長さんが、分科会の参加者に対して1つの質問を
投げかけました。
■会社のブランド(=在籍していたコンサルティング会社のブランド・社名)は、
いまのみなさんの仕事に役立っていますか?
私を含め、分科会への参加者はみんな、このコンサルティング会社を辞めた
いわば「卒業生」です。
会場の最前列に座っていた私は、パネリストの社長さんと目が合い、
すかさずマイクを回されました。
ちょっと考えてから
「自分としては、十分役に立っていると思います。
仕事柄、研修やコンサルティングをする際に自己紹介をしますが
その時、自分の経歴として自己紹介でかつて所属していた会社の社名を
使う場合も少なくありません。
でも、いま改めて質問されてみて、お客様は私のその経歴を
どう感じているのか、どう評価しているのかについて、
直接お客様に聞いてみたくなりました」
私はこう答えました。
それに対して社長さんは、
「プロフェッショナルな集団は
突き詰めていくと、いかにお客さまから信頼されるかが大事。
個人として信頼されることもとても大事だけれど、
組織が大きくなってくると理想は、
『誰がやるか』よりも『どこの会社がやるか』ということが大事。
このために自分はこれから経営者としてもっと努力しなければいけない」
と補足してくれました。
分科会のあとの懇親会で
私は分科会でのお話のお礼と挨拶をするために
現社長さんをつかまえて、さきほどの質問の真意を聞いてみました。
すると
「純粋に卒業生のみなさんがそれぞれの分野で活躍してくれるのは
すごく嬉しいことだし、
卒業生のみなさんが活躍してくれていること自体が
お客さまからの信頼を高めて、会社のブランドを高めることになると思うから」
と答えてくれました。
私はすごく背中を押してもらった感じがして
素直に嬉しく思いました。
と同時に、私の頭に浮かんだことは
弊社のビジネスコーチスクールの卒業生のみなさんのことでした。
ビジネスコーチスクールの卒業生はすでに150名を超えており
すでにビジネスコーチとして各界で活躍されていらっしゃいます。
将来、卒業生の中から「世界級のパッション」を持った
優れたリーダーが生まれるかもしれないですし、
そういう優れたリーダーをコーチする「ビジネスコーチ」として
間接的に影響力を行使する場面も出てくるかもしれません。
そう考えると目の前には無限の可能性の広がりを感じます。
しっかりしたロジックを持った
「世界級のパッション」を持ったビジネスコーチが
今後ますます社会から強く求められるのかもしれません。




