現場を読む

■ 第6回(2008.08.21):話す?メールする?部下に改善点を気づかせる良い方法とは?

ビジネスコーチの細川馨です。

私はビジネスコーチであり、会社経営者でもあります。

ですので
「クライアント企業を勝たせたい」
「ビジネスコーチ(株)としてより良いサービスを提供したい」
「そのためにどうすればいいか」
と24時間、365日考えています。

この私のスタンスは、ビジネスコーチとして、 そして経営者として“当たり前”だと思っています。

このコラムを読んでいらっしゃる皆さまも、私以上に、
「お客さまの役に立ちたい」
「自分の会社や組織を成長させたい」
と強く思い、日々仕事をされているのではないでしょうか。

そのような、熱い志を持った人が直面する出来事があります。

それは、
『あなたと同じレベルで「お客さまの役に立ちたい」 「自分の会社や組織を成長させたい」という志を  “持っていない”社員に出会う』ことです。

少々厳しい言葉ですが、 「自分の会社や組織を成長させたい」と全く思っていない 管理職の方に出会うことも、稀にあります。

このような管理職の部下として働いている社員の事を思うと、 とても可哀想です。

そうは言っても、あなたも私も「会社を成長させたい」と強く想い、 何らかの施策を打たなければいけないと考えています。

そして、あなたの目の前にいる志の高くない人に、 それを「気づかせる」必要がでてきます。

往々にして、志の高くない人は1人ではなく複数いることがほとんどです。

さて、あなたならどのようにして「気づかせ」ますか?

弊社でも、いろいろと試みた結果、 効率的かつ効果的な方法がひとつあります。

それは、「ドリル」。

ドリル形式とは、チェックリストやレーダーチャートを用いて 自己分析を行うこと。

そのチェックリストやレーダーチャートを、 対象組織の課題を反映させた設問にすることが、 効果を高めるミソです。

例えばこんな感じです。

「『人材育成』に対する意識が低い」という課題であれば 『人材育成』をレーダーチャートのひとつの要素にします。 同様に、組織の課題をレーダーチャートの要素として抽出します。

さらに、『人材育成』において特に強化したいポイントを明確にして 要素にひもづく『設問』を設計します。

設問例としては、
・身近にあなたのリーダーシップを補完する有能な人材を配備しているか
・周囲の人材の強みを見出し、活用しているか
などです。

ひとつひとつの設問に対して、1点~5点の自己評価をさせ、 各要素の点数をもとにレーダーチャートを作成するのです。

そして自己分析した結果を参加者同士で発表し合い、 目指すゴールに対する改善策を明確にしていきます。

リーダーであるあなたは、その場のファシリテーションをするのです。

これまでに、様々なアプローチをしてみたけれども うまくいかなかったのならば、ぜひ「ドリル形式」を 試してみてください。

その効率性、効果性に驚かれるでしょう。



■ ビジネスコーチの目

◆ASTD2008 参加者から聞く、印象に残ったキーワード

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 peer to peer(ピア トゥ ピア)
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ASTD(American Society for Training & Development=米国人材開発機構) は1944年に設立された、米国ヴァージニア州に本部を置く非営利組織です。

米国を中心に内外約160の支部と約70,000人の会員 (20,000を越える企業や組織の代表を含む)をもつ、 訓練・人材開発・パフォーマンスに関する世界最大級の会員制組織です。

企業、大学、コンサルタント、トレーニングファーム、教育機関、行政体など 幅広い分野から多くの人々が参加し、相互交流を行っており、 そこから発信される情報は世界の人材開発・組織開発の向上に貢献しています。

その国際大会が、今年はサンディエゴで開催され、 参加人数は10,000人、日本からも264名が参加していました。

弊社でも参加した方とお話しする機会が何度かありました。

その中で、共通して出てきたキーワードが、 「peer to peer」。

「peer」とは、「同僚」。

組織における同僚同士のネットワーキング、情報流通が大切なのだと 様々な演者が、違う切り口で講演していたようです。

また、10月に弊社で開催するセミナーの講師である、 マーシャル・ゴールドスミス氏も、ASTD2008のスピーカーとして登壇し、 「peer coaching(ピアコーチング)」という、 マネジメント手法を提唱しています。

アメリカから輸入した目標管理制度(MBO)により同僚同士が 一致協力するという日本企業のよさが失われ、 組織遂行力が大きく低下してしまったように思われます。

「peer to peer」の重要性を充分理解し、 組織の中へ浸透させていくことが、 組織遂行力を向上させるひとつの切り口になるでしょう。