現場を読む

■ 第4回(2008.07.24):フランスの小学生が答えた教会の存在

ビジネスコーチの細川馨です。

先日、あるテレビ番組で「フランスの小学校の授業」を 特集していました。

授業のテーマは、 「学校近くにある古い教会は自分にとってどういう存在か?」。 これを1週間後、みんなの前で発表するというものでした。

信仰心のある児童は家族に相談しながら 「教会は何かを感じる特別で神聖な場所」という発表をします。

一方、無宗教な児童たちは「単なる観光名所」「歴史的建物」と捉え、 それ以上特別な存在ではないと言い切ります。

「特別な場所」と思っている児童は みんなが自分と同じように思っていないことに対して 戸惑い、少し怒っているように見えました。

そこで、先生が次のような質問をしました。
「あなたは、みんなが特別な存在ではないと言ったことに対して どう感じましたか?」

児童は次のように答えました。
「なぜ、自分と同じように思わないのかが分からない。」

それに対して先生は、次のように言ったのです。
「そうです。周囲の人は自分とは違うのです。 違うことを受け入れなさい。」

驚きました。

小学生のうちから、自分の価値観と他者の価値観は異なることを 強烈に認識させる学習をしていることに。

私自身を降り返ってみても、学校で自分と他者の価値観が違うことを 浮き彫りにさせる授業というのはなかったと思います。 自分の子供たちを見ていても、そのような授業は行っていないのでは ないかと思います。

協働が前提となっている組織では メンバー同士が価値観を知っていることは とても重要です。

『価値観』とは、潜在意識にある“何を大切に感じるか”という 個々の考え方のことです。

メンバーの価値観を知るためには、メンバーに聞いてみればいいのですが、単に 「あなたの価値観は何?」と質問しても、すぐに答えられる人と答えられない人がいます。

私たちがクライアント企業の組織の一体感を作るために使っているツール、 それが以下の12の価値観とその定義です。

<価値観>
承認・・・同僚・上司・部下・顧客から認められること
名誉・・・成果について周囲から高い評価を得ること
成長・・・自分の人格・人間性を高めること/スキルアップすること
信頼・・・同僚・上司・部下・顧客から頼りにされること
達成・・・仕事をうまくやり遂げたという達成感
金銭・・・仕事で得られる報酬
自由・・・仕事のやり方・進め方を自分で決める自由
安全・・・現在の状態(地位・収入・人間関係)が確保される
貢献・・・組織(同僚・上司・部下)や顧客の役に立っているという実感
家族・・・家族と一緒に過ごす時間とその充足感
責任・・・自分の業務・成果について任務や責務を負うこと
独立・・・自分の手で何かを成し遂げているという感覚

「あなたは何のために仕事をしていますか?」という質問に対し、 上記12の価値観の順位付けをしてもらえば、個人の価値観を知ることができます。 ここで注意しなくてはいけないことは「他者の価値観を否定しない」ということです。

さらに、ビジネスである限り、組織が発展していくことが必須課題です。 「組織が発展するために必要な価値観」について、 メンバーと一緒にディスカッションすることをお勧めします。 組織の価値観として上位3つを掲げることができたならば、強い組織の土台ができます。

ぜひ一度、あなたの組織の「価値観」を作ってみてください。

上記の「価値観」を体験いただける無料セミナーを開催中です。 詳細・お申込みは弊社ウェブサイトからお願いいたします。



■ ビジネスコーチの目

◆東芝 西田厚聰社長から学ぶ組織遂行力向上の鍵
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・持続的な成長は不断のイノベーションで
 http://business.nikkeibp.co.jp/article/pba/20080703/164452/
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時の経営者として注目されている、東芝 西田社長。 私自身も、経営者として西田社長の考え方や物事の捉え方を 日々勉強させていただいています。

それだけでなく、組織遂行力を高めるために必要と考える キーワードにも、非常に共感しています。

まず1つ目が、「成長」。
西田社長が社長就任したのは2005年。東芝設立から130周年目でした。 次の130年を行き続けるために何が必要かを考え抜いた結果、 「利益ある持続的成長」という言葉に行き着いたといいます。

ビジネスコーチにおいても、組織の価値観として「成長」を とても重要視しています。

ビジネスコーチングは、どちらかと言えば無形のものを扱う仕事であり、 絶対的な正解はありません。 私たちは、提供しているサービスを常に進化させる必要があり、 日々勉強だと捉えています。 そのような意味で、「成長」というキーワードは欠かせません。

次に、「イノベーション」。
東芝では、市場に存在しない新しい価値を提供できるような事業や 製品を生み出すことを「バリュー・イノベーション」と呼んでいます。

最後に、「イノベーションを生み出す組織風土」。 現場の改善意欲を受け容れる組織風土の醸成です。

イノベーションを生み出すためには
・個人が持っている「思考の枠」
・組織に存在する「思考の枠」
を広げることが、最も大切なことです。

物質過多の現代、そして混迷する日本経済の中で どこから来るか分からない荒波に乗り続けていくためには、 「成長」「イノベーション」「組織風土」 というキーワードが、本当に求められているのかもしれません。