現場を読む

■ 第2回(2008.06.26):経営陣こそ、『説明責任』を果たすべき

ビジネスコーチ代表・細川馨です。

組織の遂行力を高めて業績向上を実現するビジネスコーチング、
このテクノロジーを多くの企業にご提供していますが、
「業績が上がる」ケースと
「業績が上がらない」ケースがあります。

「業績が上がる」という成功事例と
「業績が上がらない」という失敗事例を分析すると、
その失敗事例には、ある共通点が見つかりました。

さて、何だと思いますか。

それは、「経営層の関わり方が希薄、もしくはない」
ということです。

ビジネスコーチングでは、
組織のキーマンを中心として
“パイロットチーム”という、選抜チームを作り、
プロジェクトを進めていきます。

そのプロジェクトの一番初めに
経営層の方に、
・なぜこのプログラムを行うのか
・このプログラムに期待すること
などを話してもらいます。

実際、現在某企業のビジネスコーチングを行っていますが、
その社長と共に全国行脚し、
社長自ら
・このプログラムに期待すること
・会社の展望
などについて、パイロットチームに対して熱く語っていただきました。

その某企業では、業績は順調に推移しています。


一方、同じプログラムを導入しても、
経営層の関わりが薄い場合には、
・会議への欠席・遅刻が多い
・会議中、議論が活発でない
・課題が実行されない
という現象が起こります。
パイロットチームには「やらされ感」「被害者意識」が蔓延し、
当然、ゴール達成はできません。


私たち“外部”の人間が
ある企業の“内部”に深く入り込み、
その組織をファシリテートしていくためには、
ビジネスコーチとしての様々なスキルも重要ですが、
“経営層が本気かどうか”ということを
パイロットチームが感じることができる機会をつくることが
とても重要です。



■ ビジネスコーチの目

◆ 組織IQとビジネスコーチング

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・組織の能力は構成員の能力とは別物
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2008年6月19日(木)の日経新聞23面に、
早稲田大学教授 平野雅章さんが
「組織の能力が成果を左右」という記事を書かれていました。

その内容は、企業の能力を<組織メンバーの資質×組織IQ>と捉え、
経営成果との関係を分析したものです。

先ほどの式から分かるように、企業の能力を高めるためには、
「組織のメンバーの資質を高める方法」
もしくは
「組織IQを高める方法がある方法」
という2種類がある、ということです。

組織メンバーの資質は、
・知力
・スキル
・体力
・意欲
・倫理観
・リーダーシップ
などであり、これらの資質を高めることは
既に多く試みられています。

一般的に行われている、社内の階層別研修などをイメージしていただくと
分かりやすいですね。


一方、組織IQは、
1.外部情報感度
2.内部情報流通
3.効果的な意思決定機構
4.組織フォーカス(決定方針に組織全体が経営資源と努力を
 集中するレベル)
5.継続的革新
を組織の知能指数という形で示します。

残念ながら、組織IQを高めるということに関しては、
まだまだ未開拓の領域が大きいといわれています。

更に、その記事には、
組織IQの高低と平均総資産利益率を比較すると、

「組織IQが高いと平均総資産利益率が高くなり」
「組織IQが低いと平均総資産利益率は低くなる」

という傾向があり、その傾向は統計的にも有意であったと記載されています。


実は前回のメルマガで紹介した「成功事例の共有」は、
組織IQの中の<2.内部情報流通>に含まれるものです。


ビジネスコーチングの現場では、
言葉は違えども、上記1から5までの要素を扱いながら、
組織の遂行力(組織IQ)を高め、業績向上を実現します。


もしかすると、このアプローチも
学術的に証明されることが近いかもしれません。